山田悠介という作家をご存知でしょうか?
1981年生まれ。
初版部数1,000部の自費出版としてスタートした『リアル鬼ごっこ』(文芸社)が若い読者に熱狂的に支持され、 15万部を超えるベストセラーとなる。
第二作『@ベイビーメール』(文芸社)、幻冬舎から第三作となる単行本『親指さがし』が刊行され、 いずれも大きな話題となった。
4月には文庫版『リアル鬼ごっこ』が幻冬舎から発売され、こちらもベストセラーとなっている。
なお「野生時代」新創刊第二号に初めての短編「ビンゴ」が掲載、また3月にはコミック版『リアル鬼ごっこ』も刊行と、 意欲的に活躍の場を広げつつある。今、ジャンルを超えた注目を集める新鋭作家である。(
角川書店HPより)
「リアル鬼ごっこ」
時は30世紀。ある王国で、王様が前代未聞の通達を発した。「自分以外の者が<佐藤>を名乗ることを許さない。王国にいる500万人の<佐藤>姓の人々を、“鬼ごっこ方式”で抹殺する」と……。かくして死のゲームの準備が整えられ、狂気に満ちた日々が始まった! 期間は7日間、夜11時から12時までの1時間を、主人公・佐藤翼は無事に逃げ切れるのか? そして、“死の鬼ごっこ”の途中で生き別れた妹を救うことはできるのか? 発売以来驚異的な売り上げを記録し続け、各種マスコミでも大きな話題を呼んだ傑作ホラーノベル! (
文芸社HPより)
ホラー小説を連発していて、映画化された作品も多数ある、若い世代に人気の作家です。
「リアル鬼ごっこ」は2001年の11月に文芸社から出版されていますが、このとき弱冠二十歳。
文芸社から
自費出版(協力出版)という形で出版したようです。
初版1000部で出したものが、結果は
15万部のヒット。
処女作でしかも小説で15万部というのは、今の出版不況の状況では大ヒットといってもいいでしょう。
ただしこの15万部というのは版元の出したいわゆる
「公称部数」です。
雑誌の場合は公称部数と実際の刷り部数が大きくかけ離れることは、広告スペースのスポンサーに対する詐欺行為となりかねませんので、最近は割合正しく公表されるようです。
ただし書籍の場合はそういう心配はありませんので、公称部数も大きく水増しされることはあるようです。
倍増するなんていうのは当たり前の世界です。
実際どのくらい刷って、どのくらい売れたのかはわかりませんが、
アマゾンでの
レビューの数などから考えても、ある程度の部数は出たのでしょう。
そのアマゾンのレビューですが、ぜひ一度「リアル鬼ごっこ」の
レビューを見てください。
賛否両論、というか
批判の嵐という感じです。
文章も
ストーリーも稚拙だ、というのです。
読んでしまった人は、悔しい思いをレビューに書くことで晴らしている、そんなふうに感じます。
ほとんどの人が最低ランクの星一つです。
中には高評価をつける人もいるのですが、噂では版元が書き込んでいるのでは?とのこと。
評価は著しく低いにも関わらず、ヒットしてしまった作品。
この作家は続々とホラー小説を出し続け、文芸社だけでなく、角川書店や幻冬舎からも出版します。
また作品は映画化もされています。
書店に行けば山田悠介の本がたくさん並んでいる。
これはどういうことなのでしょうか?
私が考えるに山田悠介は文芸社が仕掛けた
広告塔なんだと思います。
無名の若い作家が文芸社で自費出版をしたら、ベストセラー作家になってしまった。
「さぁあなたも山田悠介に続いて本を出そう!」ということなのです。
文芸社の協力出版という出版サービスは、著者が制作費を払って本を作り、それを全国の書店に流通させるというもの。
具体的な制作費は150万から200万円とのことです。
ビジネスとして考えたとき、文芸社の
やり方は間違っていないはず。
角川書店が横溝正史の作品を、
メディアミックスで売り出したのと変わりはありません。
ただその核となる作家が、横溝正史と山田悠介とでは、全くレベルが違うよねっていうこと。
文芸社は山田悠介を売り出すために、書籍をバンバン刷ってどんどん書店に配本しているようです。
配本は多いが、ほとんどが返本となるとの書店員の友人からの情報。
文芸社は書店の棚を、広告スペースとして考えているのかもしれません。
映画化されるのは、協力出版の作品が映画化されたという
泊をつけるため。
文芸社は毎年
お正月に、新春
ドラマスペシャルという1時間の
ドラマ枠を持っていて、そこで自社の協力出版作品をドラマ化して流しています。
幻冬舎や角川書店からも、山田悠介作品が出版されています。
私はこれは
OEM(相手先
ブランド製造)に一種ではないかと睨んでいます。
つまり幻冬舎や角川書店に対し、相手先のブランドで山田作品の出版を依頼しているのでは?ということです。
どういう契約になっているのかまではわかりませんが、場合によっては文芸社が相手先にお金を払っている可能性もあるでしょう。
幻冬舎や角川書店が協力出版をするということ。
可能性はあると思いますよ。
「文芸社で協力出版をしてデビューすれば、いろんな出版社からオファーが来る」
そう宣伝したいがためなのでは?
いいんです、批判なんてしていません。
むしろ出版不況の中、文芸社は独自の方法論で膠着した出版界に活を入れている。
そう思います。
山田悠介さん本人は、どう考えているのでしょう。
利用されていることに気付いているのか?
気付いた上で、利用されてやろうと思っているなら、この作家は大成するかも。
山田悠介というアマチュア作家に大枚をつぎ込む文芸社。
彼は本物のプロ作家となることができるのか?
彼と文芸社の動きから、目が離せません。
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posted by オサラギゴロウ at 21:27|
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